着物LIFE

着物のあるくらし

着物を着る機会

現代において、着物を着る機会というのは確実に減っています。冠婚葬祭で着ることが多く、次にはお茶やお花のお稽古、行事ごとといった具合です。おばあちゃんの家の和ダンスには昭和の着物がどっさりとある、という人も多いことでしょうが、和ダンスを持っている家の方が少なくなっています。かく言う私も嫁入り道具の一つとして揃えた留袖、訪問着、喪服の着物が、クローゼットにしまわれている始末です。

最後に着物を着たのが弟の結婚式で、それも十年前でしたので、先日、虫や湿気に着物が傷んでいないかを広げてみたくらいです。私は結局大丈夫でしたが、着物を持って嫁入りした最後の世代の仲間の中には、虫に食われてしまい、訪問着を一枚ダメにしてしまったという人もいます。そんな時代ですが、着付け教室には様々な世代の女性が通っています。おばあちゃんの着物を見て、自分も来てみたくなった20代の女性や、子どもの成人式の振り袖姿に感化されて着付けを習い始めた50代の女性など。理由はいろいろとありますが、日本の伝統文化を守るために着物の着付けを習うことはとても有意義なことだと思います。そして着付けを習うことがゆくゆくは自分のためになることなら尚更でしょう。

着物を着る機会は減ってきましたが、着付け教室などでは「着物でお出かけする会」を催したりいろいろな行動をされています。また、京都に行くと、本当にたくさんの方たちが着物で街中を歩いています。もちろん振袖や留袖などの礼装ではなく、洗える着物など気軽に着ることのできるクラスのものですが。それでも京都という土地柄なのか、みなさん違和感なしで洋服に溶け込んでいます。冠婚葬祭では成人式の振袖、結婚式の新郎新婦の母、親族の女性方の着用率が高いでしょう。

葬儀には、着物の方が格式があるように見えるのですが、着付けの場所、支度、気候の問題でフォーマルの洋装の場合も多くなってきました。お葬式は真夏や真冬にすることが多く、特にご高齢の方には体力的に厳しいことも多いので、今ではフォーマルの洋装の方がほとんどです。一番着ることの多い着物はやはり浴衣でしょう。夏の花火シーズンには女性の華やかな浴衣姿を数多く見ることができます。上下セパレートになったものや、洗濯機で気軽に洗えるもの、量販店で手軽に買えるものが好評を博しています。色や柄も古典柄からレースをあしらったパステル調まで様々揃います。冠婚葬祭はもちろん、お稽古、行事ごとに着物を着て、少しでも着物を着る機会を増やす努力は惜しまないようにしたいものです。

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